株価30倍を生んだ『エネルギー展』にフォーカス
2月27日(水)~3月1日(金)まで、東京ビッグサイトでは、省・創・蓄エネルギーやスマートシティに関する技術・サービスなどが出展される国際商談展“スマートエネルギーWEEK”が開催されています。
「水素・燃料電池展」「太陽電池展」「太陽光発電システム施工展」「二次電池展」「スマートグリッドEXPO」「風力発電展」「バイオマス発電展」「火力発電EXPO」の8つで構成されており、出展社数は1590社ほど。

来場者数は7万人を超える見通しで、内1万人程度は海外からの来場者。エネルギー分野においては世界最大級の展示会です。
しかも、商談を目的としているので、自社をアプローチする為に最新技術の展示が多く、市場で材料視されるケースが少なくありません。
過去には【6871】日本マイクロニクスが量子電池の技術を展示会で発表し急伸。当時の株価は30倍まで暴騰した経緯があり、イベントに対する注目度の高さが伺えます。
今年も注目されそうな技術がちらほら・・今回はいくつか抜粋してご紹介しましょう。
全固体電池

【7203】トヨタと【6752】パナソニックが電池事業で協業し開発を進めている「全固体電池」は、今回のスマートエネルギーWeekでも注目です。
全固体電池とは一般的なリチウムイオン電池と異なり、電解液を使用しておらず、名前の通り全てが固体の電池を指します。
電解液が不要な分、リチウムイオン電池と比べると、安全性が高くイオン伝導率は約2倍に達します。
設計自由度が高く劣化しにくく、さらに出力は3倍以上という事もあり、多くの電力が必要となるEVの発進時や加速時などに活用されます。
バッテリーのリユース

経済産業省は昨年から電気自動車(EV)向け使用済みリチウムイオン電池のリユース(再使用)市場を整備する検討に入りました。
EV普及と並行して、使用済みバッテリーのリユース/リサイクルへ向けた取り組みが、広がりを見せています。
スマートエネルギーWeekでも多数の企業が出展しますが、早くも市場では物色が進んできました。
鉄スクラップの収集・販売を手掛ける【5698】エンビプロHDは、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池等から希少金属を回収・再資源化する技術を展示。
26日の取引ではストップ高まで買われており、週間では+60%ほど値が動いています。
太陽光パネルのリサイクル
太陽光発電において、電力会社が電気を買い取る優遇期間が今年11月から順次終わります。
その結果、2020年代に太陽光パネルの廃棄量が急増する恐れがあり、処分が課題として挙げられいます。
この問題を受け、昨年12月に環境省は「太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン」を発表。太陽光パネルのリサイクル促進に取り掛かりました。
バッテリーのリユース同様に、こちらも政策が関係しており、市場では物色材料として取り上げられる見通し。
太陽光パネルのガラスからEVA/セル層を分離する技術を持つPVテクノサイクルや太陽光パネルを熱分解しガラス、金属類を分離する装置を出展する綿谷製作所などの関連株はチェックしておきたいところです。
…方向感に欠ける展開が続く中、市場では個別材料を探す動きが広がっています。
イベントに対する見直し買いも期待が出来るでしょう。スマートエネルギーWEEKでは上記の他にも、テーマとして取り上げられそうな注目技術が数多く眠っています。
銘柄をお探しの際は、ぜひ選定材料としてご活用下さいませ。
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