日米・中露を煙に巻く「インド」の実態と関連株

お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、最近の市場でとりわけ多いのが、「インド」に関連した材料発表です。

【8830】住友不動産
インド・ムンバイの新都心BKC地区で最大級のオフィスビル用地を取得

【9613】NTTデータ
インドのクラウドヘッジ・テクノロジーズ社と資本提携

【6067】インパクト
インド最大のコーヒーチェーンCoffee Day Groupとの合弁会社を通じ、現地でコンビニ事業を展開することを発表

【6628】オンキヨー
OEM用スピーカー増産に向け、インド工場の生産ラインを拡大

【4978】リプロセル
インドの病院グループ大手カミネニ・ライフサイエンシズと合弁会社を設立

【7630】壱番屋
三井物産とインドに合弁会社イチバンヤ・インディアを設立

…等々、ここ1ヶ月に限って見ても、これだけ多くの関連材料が発表されています。

そして、あのユニクロも、同社初となるインド進出を発表しました。

1号店はデリー首都圏のショッピングエリアにあるアンビエンスモール内に10月ごろオープン。2号店と3号店も今秋に出店する予定とし、柳井会長も「インド市場でのビジネスに注力する」と公言しています。

日本のアパレル代表格が、インドの首都ど真ん中に店舗を構える…筆者は20年ほど前、インドに一人旅で行ったことがありますが、当時では全く考えられない話です。

今や無視できない存在となった、インドというテーマ。今回のコラムでは、あまり知られていないインドの実態と関連株について、探っていきたいと思います。

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「インドが中国より上」となる日は近い?

出典:産経新聞

米中貿易摩擦の激化による世界的な景気減速不安が募る6月、インド株式の主要指数であるSENSEX指数が、過去最高値を更新しました。

インドの2016年1~3月期のGDP(国内総生産)成長率は前年同期比7.9%を記録し、すでに中国を上回るなど成長が加速しています。

5月下旬に行われた5年ぶりの総選挙では、モディ首相が率いる与党(インド人民党)が300議席以上を獲得し、続投が決定しました。

親日的とされるモディ政権ですが、2015年12月には安倍首相が訪印し、「日印ヴィジョン2025 特別戦略的グローバル・パートナーシップ」と題する共同声明を明らかにするなど、両国はすでに経済関係を強化していく意向を示しています。

インドの政策は「自由民主主義」かつ「資本主義経済」。天安門事件から30年が経過しても、いまだに民主化が実現できていない中国や、資本経済の根幹を捻じ曲げるかのような保護主義に走るアメリカとは、一線を画していると言えます。

6月の国連データでは、2027年前後に、インドが中国を抜き人口世界一になる見通しです。国家規模、政策、成長性、どれをとっても「インドが中国より上」となる日は近い、という見方もできます。

報復関税をきっかけに、米印関係が悪化

しかし、そんな同国に今、暗雲が立ち込めています。

先月15日、インド政府は一部の米国輸入品に対して、輸入関税の引き上げを実施すると発表しました。米国がインドを一般特恵関税制度(GSP)の対象から除外したことに対する、報復手段だという見方が優勢です。

米・インドの関係は、報復関税をきっかけに、急速に悪化しました。

米国による対インド貿易の推移では、年間貿易額が約1421億米ドルに上り、2001年の7倍まで膨れ上がりましたが、直近10年間は物品・サービスの両面で、米国側の大赤字となっています。

貿易戦争の次なる標的として、米国がインドに矛先を向けるのは、当然のシナリオと言えます。

中国とは「犬猿の仲」だが…

そして、中国とインドの関係と言えば、これはもう「犬猿の仲」です。

インドは中国の隣国であり、国境問題を巡って1962年には戦争にまで発展しているうえ、2017年6月にもブータンのドクラム高地で中印軍があわや衝突という状況に至ったばかり。お世辞にも、良好な関係とは言えません。

ただ、インドは米国や中国と真っ向から対立するような「子供じみた」政策はとらない模様です。

6月28~29日に開催されたG20サミットでは、同盟関係にある「日本・米国」と、対米共同戦線を強める「中国・ロシア」の双方がインド首脳と会談をもち、友好関係をアピール。自陣営に同国を取り込もうとする姿勢が、浮き彫りになりました。

インドは、米国と1対1で会談すれば「対立」になりますが、日本を交えた“日米印”の構図をもってすれば、自国への積極投資や中国への牽制といった政策において、「友好」的な姿勢を演出できます。

また、中国と1対1で会談すれば同じく「対立」になりますが、ロシアを交え“中露印”の構図をもってすれば、ロシアからの原発輸入や、パリ協定を含めた気候変動における中国との共闘といった政策において、「友好」的な姿勢を演出できます。

対立構造を上手くかわしつつ、戦略的に日米・中露の両方から、最大限の利益を引きだそうと画策するインド。この“したたか”な外交ぶりも、同国の将来を占う重要な要素と言えます。

注目のインド関連株は?

さて、関連銘柄に目を向けてみましょう。

有力どころでは、インドの自動車市場で圧倒的な強みをもつ【7269】スズキをはじめ、二輪車で実績のある【7267】ホンダ、インドのエアコン市場で首位を誇る【6367】ダイキン工業のほか、2019年にインドへ初出店する【7453】良品計画、赤ちゃん大国のインドで拡販を目指す【8113】ユニ・チャームなどが挙げられます。

しかし、これらはいずれも時価総額1兆円超えの大型株であり、関連株とは言っても上値余地は限定的と想定されます。

弊社の期間契約プランでは、値動きの軽いインド関連の中小型株を含め、上昇期待の高い銘柄を毎営業日ご提供しておりますので、ご検討いただければ幸いです。

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