コンビニから見えてくる「人手不足」関連テーマ

全国のコンビニの店舗数は5万5000以上。施設内に入っている一部店舗を除き、そのほとんどが24時営業を行っています。

いつでも開いていて当たり前ですが、深刻な人手不足を受けて、24時間営業の見直し議論が高まっています。

今年2月にコンビニの加盟店(FC)オーナーが自らの判断で24時間営業を取りやめる「東大阪の乱」が起こり、営業時間の見直し議論に火が付きました。

出典:nikkei.com

東大阪市に店を構えるセブンイレブンの加盟店オーナーが、人手不足で深夜に店を開けることが困難になったため、今年2月1日、自らの判断で午前1時~6時の営業を取りやめました。

これに対し本部は、「24時間営業に戻さないと契約を解除する」と通告。応じない場合は、違約金として1700万円を支払うよう要求したことが明るみになると、全国のFCオーナーからの批判が殺到。混乱の責任を取って、セブンイレブン・ジャパンの社長が交代する事態に発展しました。

コンビ二本部と加盟店の対立が激化する中、経済産業省は仲裁に乗り出しました。

世耕経済産業大臣は4月5日、コンビニ大手8社のトップと意見交換会を実施。加盟店の経営改善に向けた「行動計画」を策定するように求め、今月25日までに各社の行動計画が発表されました。

コンビニから見えてくる「人手不足」関連テーマ

コンビニでも導入が広がるセルフレジ

ローソンは人手不足解消の切り札として、「セルフレジ」を導入し、7月より深夜の無人営業を始める計画です。

今年2月までに全店に導入を終えた新型POSレジは、フルタッチディスプレーが2面に採用されています。

「セルフモード」に切り替えることが出来る仕様になっており、深夜は顧客がバーコードリーダーで商品のバーコードを読み取り、外側ディスプレーをタッチ操作して会計するセルフモードに切り替えるとのこと。

また、同社は外国人のアルバイト店員が業務しやすいよう、「自動釣り銭機」をいち早く導入しました。

自動釣り銭機は、貨幣処理機大手の【6457】グローリーが開発。【9946】ミニストップも2019年度中に4400台を導入することを決めており、小売業全体に広がる可能性があります。

「冷食」が人手不足を救う?

コンビニ首位セブンイレブンが推進するのは、「冷凍食品」の売り場拡大です。

出典:shogyokai.jp セブンイレブンが推進する冷凍食品売り場の拡大

2018年の冷凍食品の国内消費量は289万3299tで前年比1.3%増加し、過去最高を更新しました。(日本冷凍食品協会が4月22日に公表した)

レンジで簡単に調理が可能で、片づけの手間がかからないことから消費が伸びており、コンビニの冷凍食品の販売はこの5年で2倍に増加しているのです。

冷凍食品は消費期限が長いため、期限切れ前に売り場から撤去する検品などの作業に手間はかからないというメリットもあるため、従業員の労務負担を減らす目的もあります。

セブンイレブンでは、2019年度の新規出店を850店と前年度から500店以上減らす一方、これまで新規出店に充てていた設備投資の60%を既存店の改修に充てる計画です。

冷凍食品売場を拡大した新レイアウトを2019年度中に6000店舗に導入するとしており、冷凍ショーケースの販売が伸びる事も想定されます。

業務用冷蔵庫を製造する【6420】福島工業は、コンビニ向けに冷凍機内臓のショーケースを手がけています。セブンイレブンの「冷食」拡大戦略が追い風となりそうです。

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