『TENGA』と株式市場の濃厚な関係・・(前編)
アダルトグッズの一つ、『TENGA』の販売が伸びています。
男性なら一度は目にした事がある商品でしょう。いわゆるオナホールですが、世界中で広く愛用されており、累計販売台数は12年で5500万個を超えています。
販売・製造元である株式会社典雅(TENGA)は、非上場ながら18年2月期の売上が「52億円」。前年比では+31%の増収を記録しており、年々拡大傾向が続いています。
タブー視され語られる機会の少ないアダルトグッズ業界・・。
ただ、典雅の業績推移から見てもわかるように、立派な成長市場の一つです。
しかも、証券会社や一般的なアナリストからは触れられる機会の少ない業界ということもあり、投資妙味は大きいと判断しています。
当コラムでは典雅の今後の戦略を分析する事で、新たな有望株の存在を探ってみたいと思います。
アダルト利用だけじゃない!新たな戦略を打ち出す
ホビー業界ではスマホを利用した商品が増えていますが、アダルトグッズの中でもその傾向が見られています。
Bluetoothを用いて遠隔操作が可能なバイブレーターやローターはすでに登場していますが、同社が販売しているのは「TENGA MEN’S LOUPE」。
精子を観察するキットですが、550倍まで拡大できるレンズをスマホに装着する事で、泳ぐ姿が見れるという優れもの。男性向けの妊活商品として活用されています。
典雅はアダルトグッズとしてのイメージが強いですが、実は医療分野にも力を入れており、TENGAヘルスケアという社内ベンチャーを立ち上げています。
性について悩みを抱える人の為に商品やサービスの研究開発を進めており、観察キッドだけでなく遅漏の改善を目的とした「MEN’S TRAINING CUP」という商品も展開しています。
もっとも、投資に繋がるヒントが隠されているのは、これらの商品ではありません。
今後、予定している新商品にこそ、新たなアダルトグッズ業界の可能性が秘められているのです。
『医療器具』としてのTENGA
“国際性機能学会”という、勃起機能障害を始めとした疾患に関する研究会が、2年ごとに世界各国で開催されています。
実は、2020年に初めて日本で開催される予定で、典雅はこの学会へ向けた新商品の開発を進めているのです。
その商品というのが『医療器具』と『高齢者向け商品』。
詳細については明らかにされていませんが、典雅が出願した特許からおおよその推測を立てる事が出来ます。
まず、医療器具では“精子採取機”の開発を進めているのでしょう。
不妊治療の為の精子検査を行う場合、現在はプラスチックのケースなどへ向けて、直接射精するというやり式が一般的。
また、人工授精や体外受精における精子の採取方法も、睾丸を切開する方法を除くと外部に放出したものを使用するやり方がほとんどです。
典雅が出願した特許の一つに「使用時に内部を適温まで加温することができ、加熱終了後には、加温器を本体から取り外しできる精子採取器」というものがありますが、図面を見るとオナホールの形式をしています。
恐らく射精した精液をほぼ外気に触れさせることなく、保存可能な状態に持っていくことができるのでしょう。
精子の検査は男性の心理状態によっても結果が変わる事がある繊細な作業です。
また、来院した際に射精する事が出来なかったというケースも少なくありません。
より精度を高める為にも「医療器具」としての普及が期待できるでしょう。
『高齢者向け』としてのTENGA
次に、高齢者向け商品についてですが、ここには典雅が出願した「射精促進装置(オナホール)の減圧装置」に関する特許が関係している可能性があります。
図面によると、オナホールの先端部分に装着されるものであり、容器内の圧力が増減する事で刺激や締め付け力を変化させるとしています。
残念ながら、詳細な図については公序良俗違反のため不掲載とされていますが、恐らく手が不自由で自身ではオナホールを動かすことが難しい場合でも、自動で動かせるようにする為の商品として活用されるのでしょう。
元々、障害者向けの商品もTENGAは提供しており、ノウハウは十分に持ちます。
市場規模も大きく、高齢者向け商品の提供はアダルト業界に新たな波を起こすかもしれません。
特許からTENGAの可能性を探ってきましたが、少々長くなってしまった為、前編・後編でわけてお伝えしようと思います。
後編ではいよいよ関連株のご紹介と市場開拓について触れる予定です。
次回もぜひ、ご覧下さいませ。
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