東京五輪に向けて「ドル箱路線」が拡充!

東京オリンピック・パラリンピック大会が開催される2020年に向けて、政府は訪日外国人を4000万人に増やす目標を掲げています。

2018年は過去最多となる3119万1900人が日本を訪れました。前年と比べて250万人ほど増加しましたが、このままのペースでは、目標とする4000万人達成には黄信号が灯ります。

昨年は自然災害が多発した影響があったものの、こうした自然災害はいつ発生するか予見できませんので、不測の事態が生じても確実に4000万人が来日するよう、追加の施策が不可欠です。

訪日外国人増は“内需拡大”への国策

そもそも、訪日外国人が増加した背景には、政府による方針転換が深くかかわっています。

日本人の感覚からすると見過ごしがちですが、東南アジアから日本に来日する際、2013年以前は訪日ビザの取得が義務付けられていました。

例えばタイの国民が日本に入国するには、銀行口座の残高証明の提出が求められ、実質的にお金持ちしか、日本への旅行が許されなかったのです。

日本政府は2013年7月、マレーシアとタイの国民が短期滞在する際のビザを免除しました。また、ベトナムやフィリピンには、3年間有効なビザの発給を始めました。

東南アジアの所得水準が上がり、不法就労リスクは下がっています。また、少子高齢化で内需の消費を喚起する必要があるため、政府は成長戦略として、外国人旅行者受け入れに舵を切ったのです。

日本の空は米国のモノ!?

突然ですが、「横田空域」というワードをご存じでしょうか?

東京・福生市の横田基地上空を含む、在日アメリカ空軍が管理する空域の事を差します。

名称には横田の名がついていますが、横田基地がある東京都のほか、遠くは新潟県を含む1都8県にもまたがる広大な空域です。

日米地位協定に基づき、軍用機の飛行が優先されるため、民間の航空機は米軍の許可なく飛行することはできません。

西日本から東京・羽田空港に向かう航空機に搭乗経験がある方は、お分かりになるかと思います。

飛行機は目的地の東京に向けて“高度を上げて”飛行し、東京湾上を旋回。東京湾上で急降下して羽田空港に向かいます。

「横田空域」を避ける形で飛行するため、このような遠回りを強いられるのです。

東京五輪に向けて「ドル箱路線」が拡充!

野上官房副長官は1月30日の記者会見で、羽田空港の国際線の発着枠を増やすための新しい飛行ルートを巡り、日本政府と米国側との交渉が基本合意に達したと正式に発表しました。

新飛行ルートは「横田空域」の一部を通過します。オリンピックに向けて発着枠を拡大しなければならない日本の事情を受け入れ、同空域の一時的な通過が認められることになりました。

その結果、従来の東京湾上を旋回するルートに加え、東京上空を低空飛行するルートが使えるようになったことで、羽田空港の発着枠は年間44万7千回から最大3万9千回増える見通しです。

都心からのアクセスが良い羽田便は、飛ばせば儲かる「ドル箱路線」です。増えた分は、米国の航空会社に優先して割り振られるなどの“密約”があった可能性もありそうです。

今回一時的な通過が認められたものの、管制権の返還という根本解決には至っていません。オリンピックまでの時限措置ではなく、空の主権を取り戻ることが政治家には求められるのではないでしょうか。

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